死にたいままで

「死にたいな」っていつも思っている。朝起きて歯を磨く前から思っている。

でも死なない。実行する気はない。ただ、だからといって「死にたい」と思わなくなる時間はない。お腹が減るのと同じでどうしようもないようにも思うし、それは単なる執着なのだろうという気もする。たぶんあっているのは後者だ。また、「死にたい」と考えながら何もしないのは省エネだからというのもあるように思う。

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ブラックジャックにある「おこがましいとは思わんかね?」という台詞が思い浮かぶ。実際にとてもおこがましい。大して頭が良くないくせに悩んだふりをしたり、自殺したり、好きなこと・嫌いなことについて考えたり、何かメタな視点を持ったようなつもりになったり、そういうことすべてがおこがましい。

クソガキのくせに何考えているふりしてるんだ、って思うんだろう。実際に僕がそこらへんの小学生や3歳児が自分の人生観をもっていたらめんどくさいなって思うだろう。それは40歳でも70歳でも一緒だ。みんな同じようなものだ。長くたってせいぜい100年だ。

何かを選んだような気になっている。それができるか、できないかとか。やるべきか、やらないべきか、とか。死ぬべきだとか、死なないべきだとか。勝手に判断をして勝手に反応して勝手に止めようとしている。勝手に思い込んで、勝手に苦しんで、勝手に喜んでいる。大きなことのように、もしくは小さなことのようにとらえようとしている。そういうときにまた、同じ台詞が浮かんでくる。